クイーン+アダム来日!いま聞くべきアルバム3選
今週末からの来日公演で、またまた盛り上がりそうなクイーン(+アダム・ランバート)。
これで記事を書いたとき、読者ニーズがあるのかぶっちゃけ迷いましたが、各メディアも採り上げるでしょうし、題材にした映画の大ヒットも記憶に新しい。
ということで、この伝説的バンドが気になり始めた方に向けてお届けいたします。
クイーンのアルバム、いま聞くならこの3枚。
「クイーン」の歴史…フレディとアダム
1971年、イギリスで結成されたクイーン。そのときのメンバーは……
- フレディ・マーキュリー 伝説。リードボーカルにしてファンの心を鷲づかみにするパフォーマー。エイズによる気管支炎のため、1991年11月に45歳で死亡
- ブライアン・メイ ギタリスト。自作のギター『レッド・スペシャル』を愛用。しかもピックではなくコインで弾く。天体物理学博士でもある
- ロジャー・テイラー ドラマー。ライブでは雷様のイラストみたいに大量のドラムスを並べる。声域がフレディより高いため、コーラスの厚さに貢献
- ジョン・ディーコン ベーシスト。後からオーディションで加入したせいか控えめな、いぶし銀のプレーヤー。コーラスにはほとんど参加しない
フレディが亡くなり、しばらくしてジョンも音楽活動を引退。
残る2人は、様々な遍歴を経た後、2012年からアメリカの歌手、アダム・ランバートと、たびたびツアーを行っています。
2020年の来日公演は、4年ぶりのことです。
韓国ツアーでは何を弾いた?
本稿の目的は、またクイーンが話題になりそうな中でどのアルバムを聴いたら良いか、それほど詳しくない人にお教えすること。だったら
「ベスト盤がベストなのでは」
と普通は考えるところですが、ここで意識したいのは、今度の来日ステージで彼らがどの曲を演奏しそうか、ということ。
そこでググってみたところ、日本に来る直前にソウルで公演したときのセットリスト(曲目表)が見つかりました。
以下の曲をプレーしたようです。
- Now I'm Here
- Seven Seas of Rhye
- Keep Yourself Alive
- Hammer to Fall
- Killer Queen
- Don't Stop Me Now
- Somebody to Love
- In the Lap of the Gods... Revisited
- I'm in Love With My Car
- Bicycle Race
- Another One Bites the Dust
- I Want It All
- Love of My Life
- 39
- Doing All Right
- Crazy Little Thing Called Love
- Under Pressure
- Dragon Attack
- I Want to Break Free
- Who Wants to Live Forever
- (Guitar Solo)
- Tie Your Mother Down
- The Show Must Go On
- Fat Bottomed Girls
- Radio Ga Ga
- Bohemian Rhapsody
(アンコール)
このリストから傾向を推測、日本での盛り上がりに参加するためのベストな3枚を選びました。
なお、そういうぼくはクイーンファン歴約35年。筋金入っています。詳しくはこちら。
それから各アルバムについては、はてなの⇩の記事に詳しくまとめられています。
筆者の方、相当なクイーンマニアと見た!
では、ぼくが選んだ3枚を、発表の早いほうから順番に。
『オペラ座の夜』 A Night At The Opera(4枚目)
いきなり定番中の定番を出してしまいました。
この名盤の中心は、なんといっても11曲目の『ボヘミアン・ラプソディ』。アルバム全体の締めをこの曲で飾り、最後の『ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン』(イギリス国歌。これもライブのエンディングのお約束曲)へとつなぎます。
ソウルのセットリストに登場する『'39』(ブライアンの曲)や、『アイム・イン・ラブ・ウィズ・マイ・カー』(ロジャーの曲)が入っているほか、外せないのが『ラブ・オブ・マイ・ライフ』。
ライブに行く方は必ず、歌詞まで覚えておきましょう。ブライアンの生ギターに合わせて、観客全員で歌うのはもはやルーチンです。
『華麗なるレース』 A Day At The Races(5枚目)
"定番度"でいえば、この後に出た6枚目『世界に捧ぐ』のほうがずっと高いのですが(なんせ『ウィ・ウィル・ロック・ユー』と『伝説のチャンピオン』が収録されています) 、あえてこのアルバムをピックアップしました。
『タイ・ユア・マザー・ダウン』、『愛にすべてを』がクイーンのライブに欠かせない、というのもありますが、注目はトリの曲。
原題は"Teo Torriatte" 。「テヲトリアッテ」と読みます。日本語です。
サビも日本語で「手を取り合ってこのまま行こう、愛する人よ」と歌います。
ソウルでのセットリストにはないけど、これ、日本公演では歌うような気がするんだよな~。ブライアンの曲だしなあ。
『イニュエンドウ』 Innuendo(14枚目)
クイーンのスタジオアルバム(ベスト盤などは除く)は全部で15枚。うち、最後の3枚に収められている曲については、フレディが健在だったころのステージでは披露されたことがありません。
そのころにはもうクイーンは、ツアーに出ていませんでした。たぶん、フレディの体力が耐えられなかったのでしょう。
そんな「ライブ未経験曲」を、クイーン+アダムはどの程度演奏するのか。するとしたらどう料理するのか(ソウルでは2曲プレーしています)。
そういう意味も含めて聞いてほしい、14枚目のこのアルバム。
実質上、フレディがかかわった最後の1枚だけに、いろいろな思いが詰まっています。クイーンというバンドへの理解がグンと深まる作品です。
特にラストの『ショウ・マスト・ゴー・オン』。
フレディの絶唱に聞き惚れるとともに、ぜひ歌詞を読んでみてください(ググると日本語訳がたくさん出てきます)。涙なくしては聞けない曲です。
クイーンブームは何度でも来る
上でご紹介した前回記事で詳しく書いているのですが、フレディをはじめとするクイーンのメンバーは日本びいき。
そのせいなのか楽曲は日本の商業ベースに乗せやすく、このため何年かおきにクイーンブームが必ずやってきます。
ですから今回の記事、将来的にもたびたび役に立つはずです。
次回の『小骨チェーサー』も、ぜひ読みにいらしてください。