2019年紅白の"見どころ"3選 「昭和音楽男子」の目からはこれ!
「テレビ離れ」だの「視聴率低迷」だの言われながらも、見ないとなんとなく落ち着いて年を越せないのが『紅白歌合戦』。
そこできょうは特別企画。"オトナ世代"に贈る、今年の紅白見どころ3選です。
40代以上の方は「よし、これなら自分の世代でもイケるな」と、
それ以外の方は「ふ~ん、オトナはこんなところに興味があるんだ」と再認識していただき、ぜひお正月の世代間対話にお役立てください。
『第70回 NHK紅白歌合戦』の概要
日時:2019年(令和元年)12月31日 午後7時15分~11時45分
会場:NHKホール(東京都渋谷区)
出場:紅21組・白20組/初出場は紅3組・白5組
今年で70回目の紅白。これだけ回を重ねると、もはや「伝統芸能」と化していて、引かれた線から外れるような演出などなかなかできません。
ときどき出演者がNHKに内緒で下ネタ的なパフォーマンスを披露し、翌年からお呼びがかからなくなったりするのはご承知の通り。
そんな"様式美"の世界=永遠のワンパターンの中から、楽しみを見つけましょう。
「昭和音楽世代」で「芸能オンチ」の方に向けて
きょうは「"オトナ世代"に向けた、紅白見どころ紹介」なので、次のような"オトナ世代"を想定しています。
①「昭和音楽世代」
聞いた音楽に大きな影響を受ける多感な時期を過ごしたのが、まだ「昭和」だった。
「ナガブチをよく、ギターで弾き語りしたよ」とか、「聖子ちゃんの歌なら、だいたいフリ付きで歌えるわね」というような方々ですね。
「小林克也さんの『ベストヒットUSA』は毎週欠かさず見ていた」なんて人も、結構いそうです。
②「芸能オンチ」
ぼくのような"オジサン"の中には多いと思います。
元々好きだったミュージシャンにこだわり続け、その後の音楽シーンは完全無視。その結果、いまの芸能情報にはついて行けなくなっちゃったというタイプ。
ジャニーズ系の男性たち、坂道系の女性たちとなると、「顔も名前もわからないし、どのグループの所属かなんて見当もつかない」。
ぼくなんか、今年ブレイクした『Official髭男dism』という名前を初めて見たとき、「『ルネッサ~ンス』って言う人かな」と思いました。
あれは『髭男爵』ですね。
それでは、「昭和音楽男子」にして「芸能オンチ」のぼくが選んだ見どころです。
第3位 YOSHIKI feat. KISS<YOSHIKISS>
元祖「悪魔メイク」のKISS。現在来日公演中で、NHKが紅白に引っ張ってきました。X JAPANのYOSHIKIと共演します。
念のために言っておきますが、KISSは色物バンドではありません。『デトロイト・ロック・シティ』などの大ヒット曲をはじめ、世に放った名曲は数知れず。1973年の結成以来、ずっと音楽シーンで活躍し続けているアメリカのバンドです。
YOSHIKIファンには申し訳ないのですが、気にしたいのはやはりこの世界的ヘビメタバンドでして……
注目ポイント KISSのパフォーマンス
KISSといえば、その装いとともに有名なのが、過激なステージング。
こちらの記事によると
今回の来日公演でも相変わらず、火を噴いたり血糊をぶちまけたりしているようです。
それ、ぜひNHKホールでもやってくれないかなあ……。
もう1つ気になるのが彼らの年齢。
二枚看板の1人、"ベロ出し"ジーン・シモンズはなんと70歳、もう1人のポール・スタンレーも67歳。
シモンズなど、メイクを落として電車に乗っていたら席を譲られてもおかしくなさそうな年齢ですが、そんな大御所たちが、どれだけ激しく歌って叫んでくれるのか、楽しみです。
第2位 氷川きよし
いくら芸能オンチでも、さすがにその名を知らない人は少ないでしょう。実はもう42歳、デビュー20年目なんですね。
この歌謡界の重鎮、最近はその「イメチェン」ぶりで話題です。どう変わったのかというと、"オネエ化"が進行しているというんです。
ちょっとググっただけでも
- 始球式でムダ毛のない美脚を披露した
- 出演した情報番組で、自分のことを「あたし」と呼んだ
- 髪型もメイクも女性風になった
などなどの記載にぶつかります。
まあ元々が男っぽい武骨さではなく、貴公子然としたイメージの歌手でしたから、それほどのギャップは感じなさそうですが、気になるのは何を歌うか。
注目ポイント 『ボヘミアン・ラプソディ』を歌うか
「演歌界のプリンス」と呼ばれている氷川きよしですが、最近は歌の面でもイメチェン進行中。自分のクリスマスコンサートで、クイーンの名曲『ボヘミアン・ラプソディ』を披露しました。
それも、作詞界の大御所・湯川れい子さん経由で、クイーン側に打診してのことです。
以前、当『小骨チェーサー』でも書きましたが……
クイーンは日本にすごく理解があるせいか、氷川側の申し出を快諾。
湯川さんが歌詞を翻訳し、氷川さんは日本語で、『ボヘミアン・ラプソディ』を歌いました。
大みそかの曲目『紅白限界突破スペシャルメドレー』の中に、『ボヘミアン・ラプソディ』が入っているか、楽しみです。
歌唱力は申し分ないですからね。本家フレディに、どれくらい迫っているんでしょうか。
第1位 松任谷由実
ステージにはユーミン、歌は『ノーサイド』、そしてゲスト席には、ラグビー日本代表の面々。
「これぞ紅白」って感じのNHK的展開が、今から目に浮かびます。
「笑わない男は、ユーミンの歌に微笑むか」なんて、ね。
でも気になるのは、そんなことじゃありません。
注目ポイント ユーミンのバックを務める人たち
ユーミンは去年の紅白にも出場、2曲を歌いました。そのうち『やさしさに包まれたなら』のバックバンドのメンバーがこちら。
他にもいらしたのですが、この4人だけでも豪華さ、半端なし。
全員が、日本のポップス界を一から作ってきた人たちにして、いろんな歌い手さんのバックを務めてきた、一流中の超一流スタジオミュージシャンたち。
野球界なら、長嶋さんと王さんと金田さん(亡くなりましたが)と堀内さんが勢ぞろいしたようなもの、と言えばおわかりいただけるでしょうか。
去年、特にユーミンのファンでもないぼくは、あの1曲、別のことをしながら横目でチラチラ見ていたんですよね。途中のテロップで、そうそうたる面子が並んでいると気づいたのですが、もう歌は終わりかけ。後の祭りでした。
今年も同じメンバーが、ステージに立つのかな?
ユーミンやラグビーのワンチームだけじゃなく、周りで楽器を弾いているレジェンドたちも、もし登場すれば大注目です。
皆さま、どうぞ良いお年をお迎えください。
来年も当『小骨チェーサー』を、どうぞよろしくお願いいたします。