小骨チェーサー

世の中を斜めから、でも前向きな目線で見るブログ

『ターミネーター』最新作大コケ。同じ「1991年以来」の『ボヘラプ』 と何が違う?

ターミネーター:ニュー・フェイト』が大コケだそうです。

それで反射的に思い出したのが、去年公開のボヘミアン・ラプソディ

同じように"過去"がベースになっていながら、一方は不入り、一方は大ヒット

その差が生まれたのは、「空白期間中、どういう時が流れたか」に尽きるでしょうね。

 

f:id:Kobone:20191203002944j:plain

『イラストAC』より ※イメージ。映画本編とは関係ありません

 

「28年」の歳月は重い

 『ターミネーター』シリーズは、1作目がヒット、『T2』 が大ヒット。で、3、4、5作目と製作されたんですが、 これは監督が代わったり、アーノルド・ シュワルツェネッガーがほとんど登場しなかったりで、 なんだかパッとしませんでした。


そこへ満を持して封切られたのが、『T2』の”正式な続編” と位置付けられる、今回の『ニュー・フェイト』。
1・2作目を監督したジェームズ・ キャメロンが製作とストーリーを担当。シュワちゃんはもちろん、 もう1人の主役、サラ・コナーのリンダ・ ハミルトンなど懐かしの顔ぶれが勢ぞろい。 これは空前の大ヒット間違いなし!


……の、はずでした。が。


ふたを開けてみれば大苦戦。 日本での興行成績はそれほど悪くないようですが、 世界的には低空飛行。特に、 いまや映画の一大市場と化した中国での人気が振るわないそうです。

 

どうしてこんなことに?

東洋経済オンラインに載っていた映画ジャーナリスト、 猿渡由紀さんの分析が納得モノでした。大意はこんな感じ。


『T2』の続編と言われても、そんなの昔のこと。 あのころは携帯電話すら普及していなかったが、今は、 当時SFでしかなかったAIもごく普通に存在する。 そもそも若い観客は生まれてもいない。 これでシュワちゃんやリンダのカムバックに興奮しろと言われても ……


『T2』が公開されたのは1991年。
ここで、 クイーンファンであるぼくはピンとくるものがありました。
1991年と言えば、おお、フレディ・ マーキュリーが亡くなった年ではないか
じゃあなぜ、『ボヘミアン・ラプソディ』 はあんなにヒットしたんだ?

 

『ニュー・フェイト』と『ボヘラプ』を分けたもの

といっても、答えはそう難しくないと思います。
フレディが亡くなってからも、クイーンの音楽は全世界的に、 町のいたるところで流れていました
たとえば、スポーツのスタジアムで。
たとえば、CMで。
たとえば、店のBGMで。
だから若い世代にとってもフレディは、「 生まれる前に活躍していた過去の人」 でも何でもないんでしょうね。


そこへいくと、ターミネーターのほうはどうだろう?
最近はシュワちゃん、 スクリーンで見かけることはすっかり少なくなりました。
彼のこと、アメリカ西海岸の若者たちは、ひょっとすると「 政治家」だと思っているんじゃない?カリフォルニアの州知事を、 2期もやりましたからね。

 

意外!? 日本でクイーンが”身近”な理由

「クイーンの音楽は、いまだ巷にあふれている」と書きましたが、 なぜ極東の島国・ニッポンでもそうなのか。
それを去年、専門家と分析したことがあります。


実は、日本で洋楽をビジネス~たとえばBGMなど~ に使おうとすると、 アーティスト側からかなり高額の権利料を求められるのだといいます。なので手が出しにくい。
でもクイーンの場合、メンバーが日本好きだからか、 日本で最初にブレイクしたからか、 とにかく日本での使用にすごく寛容なのだそうです。
だから町にクイーンの楽曲があふれ、結果として、映画『 ボヘミアン・ラプソディ』の大ヒットにつながったんですね。


……と考えてみましたが、皆さんはどう思いますか?
コメント欄とかツイッターとかに、ぜひご意見お寄せください。
こういう話題って、大勢で「ああでもない、こうでもない」 ってやったほうが楽しいですからね。

 

ただし、ごめんなさい。ぼくはまだ『ニュー・フェイト』 を見ていないので、ネタバレだけはご勘弁を。 不人気作だって、楽しみにしているんです!