小骨チェーサー

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意外な危険も!? 空き家ならぬ”空き寺”問題

『お坊さん便』がアマゾンでの提供をやめたと、ニュースになっていました。

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「自分とは関係ないや」と思う人が大多数だと思いますが、背景を深堀りしてみるとこれ、けっこう身近にとらえたほうがいい問題なんですよ。


仏教界で生存競争が激化へ

お葬式や〇周忌などのとき、インターネットで僧侶を手配できるサービス、お坊さん便
アマゾンで取り扱いが始まったときは、「不謹慎だ」という批判も続出。大きな議論が巻き起こりました。

ただ今回のこれは、「アマゾンから撤退した」というだけのこと。今週の『ダイヤモンド・オンライン』は、
diamond.jp
仏教界はむしろこれから、本格的な生存競争になると解説しています。

寺院が「冬の時代」と言われるようになって、ずいぶん経ちました。
住職の跡継ぎがいない、檀家が離れていく……。
現代では、お寺を『経営』するのは難しいんです。

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似たような問題は、宗教界、どこでも抱えているようですが、初詣や七五三のある神社、結婚式が挙げられることの多いキリスト教会に比べると、仏教界は少々旗色が悪そうな気もします。

日本の慣習だと、仏様と接するのはどうしても人が亡くなったとき。
でもその方面は昨今、永代供養墓とか墓じまいとかに人気が集中。どんどん縮小ムードが進んでいますもんね。

空き寺が増える

こういうことが背景の1つなんでしょうか。
日本仏教協会によると
nihon-bukkyou.com
現在日本にある約7万5000軒のお寺のうち、4分の1強に当たる2万軒ほどが、空き家ならぬ『空き寺
そして数年後には全国の寺院が、なんと半分になってしまうと言われているそうです。

身近な危険も

2015年、当時籍を置いていた媒体で、こんなニュースを採りあげたことがあります。

徳島県のお寺が、ある日突然、地響きとともに崩れてしまいました
1580年ごろ建てられたとされる非常に古い寺院なので、老朽化が原因と思われます。
幸い、死傷者はいませんでした。なぜなら、空き寺だったから。

ところが周辺取材を進めると、「あのお寺にはよく、子どもたちが出入りしていた」という声が。f:id:Kobone:20191113230555j:plain

探検ごっこだったり、お化け屋敷だったり。その手の廃屋って、子どもにとっては格好の遊び場なんですよね。
倒壊したとき誰もいなくて、本当に良かった。

あなたの近くの空き寺、大丈夫ですか?