「お答え困難」と全大臣で……安倍内閣“笑撃”の閣議決定あれこれ
「昭恵氏の日当」
そんな言葉がテーマのツイートが、きょうはたくさん上がっていました。
野党議員が「安倍総理の昭恵夫人にかけられる日当や交通費などは、どの範囲まで税金が使われているのか」と質問。これに対し
「『お答えは困難だ』と答弁することを"閣議決定"した」
のが話題だったんですね。
本当に「ちょっとした」ことでも、何かと閣議決定するのが安倍政権。
トンデモな例を集めてみました。
そもそも「閣議」って?
大臣たちが並んで座っているところへ、安倍総理が入室。すると皆一斉に立ち上がって一例。総理が腰を下ろすと、大臣たちも後に続く。
お馴染みのシーンですが、あれは「閣議がありました」というニュースのために撮影をさせているもの。あの後カメラは退出、大臣たちも隣の閣議室へ移ります。
閣議は原則として火曜日と金曜日の朝、全大臣そろって開催。ここで
「内閣としてはこれについて、こういう方向性でやっていきます」
というのが決まります。
日本国政府の大方針が示されるわけですから、けっこう細かい点まではっきりさせなければいけないということなんでしょうね。安倍内閣では、以下のような「え?」と思うことまで閣議決定してきました。
「幽霊が出るとは承知していない」
総理大臣は、官邸に隣接する「公邸」で寝泊まりするのが普通(緊急事態が発生したとき、夜中でも駆け付けられるように)。でも安倍総理は就任後、けっこう長い期間、都内の自宅から「通勤」していました。
そこで野党議員が「公邸に引っ越さないのは、幽霊が出るからか」と質問したんです。
今の公邸は、二・二六事件などの舞台にもなった古い建物ですから、そんな噂もあったんですね。
で、内閣は、「承知していない」と答弁することを閣議決定しました。
「大臣は歯舞をちゃんと読める」
2016年2月、当時の島尻安伊子沖縄・北方担当大臣が、北方領土の1つである歯舞群島について言及する際
「ハボ……え~、なんだっけ?」
と、読めなくてしどろもどろになる騒ぎが発生。内閣は
「言葉に詰まっただけで、読み方を知らないという事実はない」
という見解を閣議決定しました。
なお「歯舞」は「ハボマイ」と読みます。「諸島」ではなく「群島」が正しい。
反社は定義できない
例の「桜を見る会」がらみですね。あれに"反社会的勢力"が参加していたことをめぐり出された質問に対しての答弁を、閣議決定。
「反社会的勢力を限定的かつ統一的に定義するのは困難」としました。
ちなみに、この「反社の定義」について質問主意書を出したのは、誰あろう、きょうのニュースの主役の1人、立憲民主党の初鹿明博議員です。
昭恵夫人は「私人」
これも「桜」がらみ。夫人は「桜を見る会」に出席しているのですが、その身分は「公人」としてか、「私人」としてかを問われた答えでした。
昭恵夫人については、2017年、あの「森友学園問題」で関与が取りざたされたときも、安倍内閣は「私人」と閣議決定しています。
昭恵夫人が、とにかくやたらと「出たがり」だというのはすっかり評判。
で、物議をかもすたびに、「私人である」と宣言しなければならないわけですね。