小骨チェーサー

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アメリカンイーグルが日本撤退…「そりゃそうだよ」と肌感覚で分析

アメリカン・イーグル・アウトフィッターズが、日本から引き揚げるそうです。
「そりゃ、そうだろうなあ」と思った方も多いのではないでしょうか。
だって……高いんだもん
きょうは、素人目に考えたって、日本市場でファストファッションが生存競争を勝ち抜くのは大変だろうなって話です。
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アメリカンイーグルとユニクロ ”客層”の違い

数年前、ニューヨークに単身赴任していたことがあります。
ときどき服を買ったりもするわけですが、NY市内のあちこちにあるアメリカンイーグルは、重宝していました。
だって……安いんだもん
普段着にはちょうどいい。
日本でいうところのユニクロ気分で買えます。

そのユニクロ、ニューヨークにも出店しているんですが、これは日本の感覚とちょっと違う。
カジュアルはカジュアルなんですが、日本より若干高級感があるイメージ
なんせ「日本品質」の商品を扱っているわけですからね。
NYの店では、同じものが日本国内より相対的に高いなと感じました。

アメリカンイーグルとユニクロの違いは、店舗に来る客層を見ていてもわかります。
アメリカって、「一億総中流(もはや死語か?)」の日本より、もっとずっと格差社会
語弊を承知で言うと、着ているものなど見た目に、所得の違いが表れる部分は否めません。
ニューヨークのアメリカンイーグルとユニクロ、お客さんの雰囲気ははっきり違います。
あと年齢層も、アメリカンイーグルのほうが断然若い。

日本でも同様にすればよかったのに…

そんなアメリカンイーグルが、日本に上陸しました。
アメリカでの価格差を持ち込むのが当然、と思いきや……あれ?
似たような製品に、ユニクロと同じくらい、いや、むしろ高い値札が付けられていますよね。

「ザ・定番」の見慣れたデザインが並ぶユニクロに比べると、上陸直後は見た目はフレッシュ。だから最初は売れるでしょう。
でもね~。品質的には劣るんだもん。それなのにずっとずっと、強気の値段設定のままなのはキツイ
運営していたのは青山商事(「洋服の青山」ですね)の連結子会社。販売不振が続いていたみたいです。

日本市場は特殊?

先月「フォーエバー21」が全店舗を閉鎖したばっかりだと思ったら、今度はアメリカンイーグル。
その前には「オールドネイビー」も、日本での展開をあきらめました。
ここ10年ほどで、疾風のようにやってきては疾風のように去って行った、ファストファッションの”黒船”
「日本人は金持ちだから、買ってくれる」って思っちゃうのかな。
でもなんだかんだ言って、ユニクロやGUやしまむらの牙城は、かなり強固に見えるんだけど……。

なんて思っていたら、小売り・流通アナリストの中井彰人氏が、日本市場の特殊性を説明していました。
www.itmedia.co.jp


こういうところ、「ZARA」とか「H&M」とかは、ちゃんとマーケティングしているんでしょうか。