「雨降ると痛い」”天気痛”の症状は? 専門医に聞いた「意外な根本的原因」
秋から冬、という季節の変わり目。そして、全国的にぐずつきがちの空模様。
こんなとき、「どこかが痛いな」なんてことはありませんか。
私事ですが、このところぎっくり腰がすっかり癖になっちゃっていて、雨が降ると腰のあたりがズキズキします。
これは……やっぱり"天気痛"なのかな。
最近耳にすることが増えてきた「天気痛」。きょうはこれについて、意外な実態をご紹介します。
そもそも天気痛とは?
「天気の移り変わりで感じる、身体の不調」のことを『気象病』と総称しています。
そしてその中でも、痛みを実際に伴うものが、特に「天気痛」と呼ばれています。
典型的な例は、梅雨時の雨続きとか台風接近のため、頭痛(これが圧倒的に多い)や関節の痛みが出るというもの。
気象病も天気痛も、原因は気圧の変化とされています。
「雨降りだと頭が痛くて、仕事がまったく手に付かない」
などと訴える方はけっこう多いと聞きました。
敵を知るのは兵法の基本。
以前、専門医に取材するなどして勉強したことを改めてまとめてみます。
ただし、ググればいくらでも出てくる症例や治療法ではなく、ここでは皆さんの役に立つと思われる“ちょっと意外な豆知識”を挙げました。
子どもに意外と多い
「雨が降ると神経痛が出て……」みたいなセリフ、なんとなくお年寄りっぽいですよね。だから天気痛も、年配の方に多いのかなと想像してしまいます。
でもこれ、実はそんなイメージがあるだけ。
天気痛を含む気象病に悩む人は、40~50代の女性に多いそうです。
また意外なことに、子どもの患者も目立つといいます。
その理由として専門医の方たちが考えているのは、子どものほうがむしろ、気圧の変化に敏感だから。
ここで「へえ」と思うのが、昔の人たちのこと。
子どもの機嫌と天気には相関関係がある、ということに気づいていたらしく、
「子どもが夕方騒ぐと、翌日は雨」
なんて言い伝えが、各地にあるそうです。
元凶は「エアコンの普及」?
専門医から伺った話で、「へえ」と思った分析がもう1つ。
それは、昔の人より現代人のほうが、気象病や天気痛には弱いと考えられるということ。
これはなぜかというと、
空調のきいた密閉空間で、夏も冬も生活しているから
なのだそうです。
暑いときには暑いところ、寒い季節には寒いところで生活してこそ、自律神経が鍛えられ、環境の変化にも強くなる。
自然そのままの中で“たくましく”暮らすことこそ、天気痛や気象病の根本的な解決策だというのです。
つけっ放しのエアコンが、天気痛を招くというわけですね。
とはいえ、今さらエアコンなしの暮らしには戻れないもんなあ……。
※今回は、実験的に過去の記事をリライトして再アップしてみました。