新型ウイルスも怖いが「風疹」もヤバい…必ず予防接種を!
なんと言っても新型コロナウイルス、それにインフルエンザやノロウイルス……。
「いま気を付けたい感染症」と言えばこんなところだと思いますが、最近「これにも注意しなければ」と振り返らせてくれる記事を読みました。
それは、風疹(ふうしん)
「ジャパンではすごく流行っているから、渡航注意」と、国民に呼びかけている国まであるくらいです。
オリンピックも近いのに、大丈夫かニッポン?
かかったときはこんな症状でした
国立感染症研究所の解説によると、かつての日本では風疹は、ほぼ5年ごとに大流行していたそうです。
ぼくもかかりました。小学5年生くらいのときかな。やはり大流行の冬。
覚えている症状としては、まず熱。それほど高くはなかったけど、目がウルウルする程度には上がりました。
それと発疹ですね。身体中に水疱ができました。
実は同じシーズンに水ぼうそうも経験したんですが、あれに比べるとブツブツの1つ1つが小さい。水ぼうそうの水疱が蚊に刺された痕くらいだとしたら、風疹のそれはニキビくらい(イメージわかりますか?)。そして風疹のほうがブツブツの密集度が高い感じでした。
こういうのはもちろん個人差があると思いますが、ご参考まで。
5年周期での流行は1990年代になると落ち着いたものの、風疹患者は、2018年ごろから再び増え出しています。
風疹の怖さ
風疹は普通、1週間程度安静にしていれば自然に治る病気です(まれに重症化するケースも)。
ただし驚くのが「基本再生産数」。つまり、感染者1人から何人に移るか。
現在問題となっている新型コロナウイルスの基本再生産数が1.4~2.5程度と見積もられているのに対し、風疹はなんと5~7。もしかかったら、絶対に外へ出てはいけません。
そしてもっとも深刻なのは、ご存知の方も多いと思いますが、妊婦が感染した場合。
お母さんはすぐに治っても、胎児に「先天性風疹症候群」という病気や障がいを引き起こすことがあるからです。
米国の当局が「訪日注意」を警告
そんな風疹について、ぼくが「ヤバいんじゃね?」と思ったのは、⇩の記事を読んだから。
アメリカのCDC(疾病予防管理センター)が、日本への渡航自粛を勧告しているというのです。
確かにそうでした。CDCのサイトの該当ページは⇩こちら。
危険度レベルは3段階の真ん中の「警告」。
書かれているポイントをまとめると、
- 日本では風疹が大発生(アウトブレイク)している
- 訪日する人は、自分がワクチン接種をすませているか必ず確認せよ
- 予防接種をしていない妊婦は、日本へ行ってはいけない
警告の発布は2018年10月22日で、2020年2月6日現在も継続中。つまり、
今も日本では風疹がアウトブレイク中
なんです。
東京オリンピックに向けて封じ込めを加速させなければならないのは、もしかして風疹なのではないだろうか、新型肺炎ではなく。
オジサンたちは「風疹鎮静化」に協力しよう
ここでクローズアップされるのは、国のワクチン政策のエアポケットに落ちて、風疹の定期予防接種を受ける機会がなかった人たち。
具体的に言うと、1962年4月2日から1979年4月1日の間に生まれた男性。
40代・50代の、思いっきりオジサン世代ですね。
該当者には、政府がタダで抗体検査と予防接種を受けさせてくれます。
そのための「クーポン」も、現住所のある役所から送られてくるはずです。
ただし……。
- 2019年度 1972年4月2日~1979年4月1日生まれ
- 2020~21年度 1962年4月2日~1972年4月1日生まれ
となっていますので
「俺のところにはクーポンが来ない!役所が忘れてるんじゃねえか!」
なんて、担当者へ食って掛かってはいけません。
一方でせっかく送られてきたクーポンなのに、「使用率は5%程度」という報道もありました。
周囲の妊婦の方たちを心配させないように、そしてアメリカなどの外国人観光客が、 安心して日本へ来れるように、
オジサンたち、検査と注射を受けに行こうぜ。
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
次回の『小骨チェーサー』もぜひ読みにいらしてください。