「雨降ると痛い」”天気痛” 根源はエアコンづけの毎日?
若いころから腰に爆弾を抱えていて、前かがみになったり立ち上がったりするときは、慎重に行動するクセがついています。
でも、あの"ぎっくり腰"ってふてえ野郎、こちらが油断しているときを見計らって襲ってくるんですよね。
3日前も、ちょっとした拍子に「ピキッ」と来ました。ただその時点では、それほど痛くなかったんです。
ところが2~3時間ほど過ぎてからじわじわ来始めまして……ふと窓の外を見ると雨。そこで思いました。
「あれ? これ、天気痛じゃね?」
- 『天気痛』とは?
- シニア世代に多い?
- 現代の天気痛 元凶はエアコン?
『気象病』という症状があります。「天気の移り変わりで感じる、身体の不調」です。このうち、痛みが実際に伴うものを、特に『天気痛』と呼んでいます。
気象病も天気痛も、4~5年前からマスコミによく採り上げられているので、目にされた方も多いでしょう。
というか、ぼくもその片棒を担いできていまして、自分のかかわる媒体で何度か特集しました。
典型的な例は、梅雨時の雨続きとか台風接近のため、頭痛(これが圧倒的に多い)や関節の痛みが出るというもので、原因は気圧の変化。
「雨降りだと頭が痛くて、仕事がまったく
手に付かない」
などと訴える方、けっこう多いようです。
こうしたことを知っていたため、ぼくも自分の天気痛を疑ったわけです。
これまでに経験したことはなかったんですけどね。
敵を知るのは兵法の基本。以前、専門医に取材するなどして勉強したことを改めてまとめてみます。
もっとも、症例や治療法はネット上にあふれているので、この駄文では皆さんの役に立つかもしれない、“ちょっと意外な豆知識”を挙げました。
シニアもミドルも子どもも悩む
「雨が降ると神経痛が出て……」みたいなセリフっていかにもお年寄りっぽいから、天気痛もシニア世代に多いのかと想像してしまいます。
ぼくも今回、初めての『天気痛疑い例』を体験し、「う~ん、オレも年取ったのかな」と思いました。
でもこれ、実はそんなイメージがあるだけ。天気痛などの気象病に悩む人は、40~50代の女性に多いそうです。
また意外なことに、子どもの患者も目立つと聞きました。
理由として考えられるのは、子どものほうがむしろ気圧の変化に敏感だから。
昔の人たちもこれに気づいていたらしく、
「子どもが夕方騒ぐと、翌日は雨」
なんて言い伝えもあるということです。
“自然のままの生活”が根本的解決策
昔の人より現代人のほうが、気象病や天気痛には弱いと考えられるそうです。
というのは
空調のきいた密閉空間で、夏も冬も
生活しているから。
暑いときには暑いところ、寒い季節には寒いところで生活してこそ、自律神経が鍛えられ、環境の変化にも強くなる。自然そのままの中で“たくましく”暮らすことが、根本的な解決策だというのです。
つけっ放しのエアコンが、天気痛を招くというわけですね。
……と、こうして書いている間も、腰はズキズキ。
予報によると日本列島、来週も雨の日が多いようです。
ぼくのが天気痛かどうかはわからないけど……あ~、早くすっきりとした青空が戻ってこないかな。
被災地のためにも。