「101日後に炎上したワニ」を弁護する
「熟慮・冷静・不偏不党」
をモットーに運営している(つもりの)当『小骨チェーサー』ですが、今回は
"激おこ"します。
ご意見を異にする方、ごめんなさい。
オトナらしくスルーしようかとも思いましたが、黙っていられなくなりました。
次回からはまた、熟慮・冷静・不偏不党に戻りますので(←ホントか?)
そんなに非難されることか?
ぼくが怒っている、というか理不尽だなと思うのは、人呼んで
「101日後に炎上したワニ」
炎上の張本人、作者のきくちゆうきさんに腹を立てているのではありませんよ。
ぼくが頭に来ているのは「炎上させた側」です。
SNSで100日間にわたって"連載"されていた4コマ漫画『100日後に死ぬワニ』。
3月20日、ものすごい注目の中で最終話を迎えました。詳しくはこちら⇩
ところが。
最終話アップから1時間半も経たずして、きくちさんがツイッター上に
「書籍化決定」「映画化決定」「グッズ・イベントなど続々」
と発表したことで、雲行きが怪しくなります。
主人公のワニが、ヒヨコを救うのと引き換えに命を落とす(たぶん)という、感動的で悲しい結末。その「心の整理」もつかないうち、「商業ベース」の話を持ち出すのは興ざめだ、というのです。
ディスるコメントが、たちまちネット上に溢れました。
きくちさんへ怒る気持ちは、まあ理解できなくもない。
余韻もへったくれもありませんでしたからね。
でもぼくは「そんなに非難されることだろうか」と思うんです。
世間がまだホットな間に次の仕掛けを繰り出して、話題を引っ張ろうと考えるのは、ビジネス展開としては当然のこと。
確かに情緒はないし、結果として発表を1日待つべきだったかなとも思いますが、作品の価値自体を損なうものではない。
一方で上記ネット民のように、きくちさんを許せないと思う人もいます。
はてなブロガーの1人、"lady_joker"さんのブログ。
「配偶者」から「家の空気が汚れるから黙れ」とたしなめられるくらい怒っておられます。
一部引用させていただくと
この漫画は死という極めて重たいテーマを扱っていながら、その題材に対する誠実さが全然ない。この作者はワニが死のうがなんだろうが何ら痛みを感じておらず、飯の種、名声へのステップくらいにしか思っていないでしょう、そこがもうヘドが出るくらい嫌だ。
『100日後に死ぬワニ』に激怒 - lady_jokerのはてなブログ
彼女(「lady」だから女性ですよね?)はおそらく、作家とかライター業をされている方(プロフィール欄には「最近小説を書きはじめました」とあります)。それだけに、芸術作品へ厳しい目を向けてらっしゃるんでしょうね。「オトナの世界」の事情も、ある程度ご承知の上で。
同じクリエイターに対して、ちょっと冷たいなと思わなくもないけど。
でもまあ、彼女のお怒りは別にいいんです。ぼくとは相容れないけど、個人のお考えは様々ですから。
ただ、気になったのは……
lady_jokerさんのブログはさすが、1000以上のブクマを集めたため、多くのはてなブロガーの目に留まりやすいポジションに、しばらく表示されていました。
その結果として
はてな内には「『100日目に死ぬワニ』はひどい作品だ」というオピニオンしか存在しないことになる。それはさすがに一方的すぎて、見過ごせない。
そう思いました。「怒り」というより「不満」ですね。
ネットにデマを流すヤツら
それよりも何よりも、ぼくが「しょ~もないヤツらだな」と思うのは、『100ワニ』が"電通案件"だとネットに投稿した連中。
急ピッチで進められた商業展開の中に電通スタッフの名前があったことで、そういう「煙」が立っちゃったらしく、『電通案件』というワードは一時、ツイッターのトレンドにもなっていました(関係者らは否定しています。真相はどうかわかりませんが)。
オマエら、ホントいい加減にしろよ
あおり事件で、容疑者と名前や住所が似ている無関係の会社が嫌がらせを受けたり、
別のあおり事件で、現職の市議が、やはり無関係の女性の写真をネットに上げたり、
最近では、トイレットペーパーが足りなくなるというデマも。
裏も取らず(=根拠をきちんと確認せず)にネットへデマを投じることや、それを無邪気に拡散することが、しょっちゅう問題になっていますよね。
このネット社会、デタラメってとんでもない速度で広がりやすいんです。
その結果、誰かが嫌な思いをする。
そろそろ学習しようぜ、ネット民
最後までお付き合いしてくださった方々、今回は本当にありがとうございました。
次回の『小骨チェーサー』も、ぜひ読みにいらしてください。