麻生発言&NBA中断…東京五輪「延期」は決定的?
永田町の言いたい放題番長
「40年周期の"呪われた五輪"」説。
こんなことを思い付くのは、やはり自身が元オリンピアンだからでしょうか。
それにしても、政権内部から出たこの発言。
もろもろ考え併せると、東京五輪・パラの開催延期は、もう既定路線になり始めているのではありませんか?
IOCは「予定通り開催」
新型コロナウイルスがパンデミックの中、3月17日に開かれたIOCの臨時理事会。
出された公式声明の趣旨は
「大会まで4ヵ月以上ある現段階で、重要な決断を下す必要はない」
予定通り7月24日から東京五輪を開催するよう、準備を進めるということです。
とりあえず、決断は先送りということですよね。
ただ、マラソン会場を札幌へ持って行っちゃったときもそうだったけど
元々わかっていた問題にしばらく蓋をした末、土壇場になって、びっくりするような結論を出すのがIOCの常套手段。
さて、どうなるか。
アメリカのテレビ局次第?
新型コロナウイルスはどんどん広がっているのに、煮え切らない態度のIOC。
選手などからは
「私たちの健康を脅かしたいのか」
なんて声も出ているし、そもそも代表選考に直結するような大会を、各競技連盟はほとんど開けないでいます。
でも、こうした選手サイドの切実な声が、IOCの決断を左右することはきっとないんでしょうね。
最優先されるのは
"大人の事情"
具体的には
莫大な放映権料を払っている米テレビ局の意向
だと予想します。
仮に五輪本番が延期になっても、放映権自体はそのまま持ち越しにすればいいとして、問題は、アメリカの大テレビ局が抱えることになる「空いた穴」。
要するに、オリンピックを放送するはずだった枠を埋める「代替コンテンツ」があれば、アメリカのテレビ局としては丸く収まります。
そんなコンテンツが……実は、あるんですね。
NBA
八村塁選手のウィザーズなど、30チームで争うプロバスケットボールリーグ。
北米4大人気プロスポーツの1つですが、選手からもコロナ感染者が出るなどで、現在中断中。
⇩の記事によると……
NBAのレギュラーシーズン終了は7月末になる見通し。プレーオフは8月上旬からになると見られ、東京五輪の(開かれるはずだった)時期とバッチリ重なります。
そもそも8月までNBAのゲームが行われていたら、東京五輪が予定通りの開催だった場合、バスケットボールのアメリカ代表は
「ドリームチーム」が組めない
そうなると、オリンピック中継のアメリカでの視聴率に、大きく響きます
(なお、八村選手も日本チームの一員として出場できなくなります)。
だから、
NBAの中断が長引けば長引くほど、東京五輪延期の可能性は高くなる
と、ぼくは踏んでいます。どうでしょ?
麻生大臣「呪われた五輪」発言の謎
そんなタイミングで麻生大臣が、謎の「呪われた五輪」発言。
きのう3月18日の、参議院財政金融委員会でのことです。
発言をまとめると
という趣旨。よくこじつけましたね。
橋本聖子五輪担当大臣や、馳浩衆院議員に比べると目立ちませんが、麻生大臣も元オリンピック選手。1976年のモントリオール五輪に、クレー射撃で出場しています。
代表に選ばれるのが1大会後だったら出られなかったわけですから、本人としては印象が強いのかもしれません(それから、1940年生まれでもあります)。
それにしても、東京2020組織委の理事が先週、「今五輪は1~2年後に延期するのが現実的」と述べて物議をかもしたばかり。
そんなときに、いくら「言いたい放題番長」とはいえ、よりによって政権のナンバーツーがなぜあんな発言を?
妻「世間の反応を見るためじゃないの?」
ぼく「え? 誰に言われて?」
妻「もちろん、安倍さん」
ぼく「でも、麻生さんのほうがずっと年上だよ」
調べてみたら麻生大臣、生まれた年も初当選も、安倍総理の14年前。
「後輩」がわざわざ、"観測気球"を上げるよう頼むかなあ……?
妻「『先輩、ここは一つ頼みますよ。どうせ麻生さんは失言が多いんだから、ちょっと口が滑った感じで』なんて言われたんじゃないの」
う~~~~~ん。
どうなんでしょうね、あのお二人の関係って。
東京五輪開催延期の確率、かなり高い?
ちなみに麻生大臣、同じ委員会の場で
「(感染拡大が)日本だけが良くなったからといって、他の国で参加する人がいなくなったら(五輪は)できません」
とも述べています。
「何が何でも予定通り開催するんだ!」という雰囲気では、もはやありませんね。
ということで、ぼくはやっぱり
五輪延期の確率は、かなり高くなった
と見ます。
先日書いた⇩の記事のように……
本当は2年先延ばしするのがいいと思うのですが、結局はまあ、半年程度の延期になるような気がするんですよね。
すると、冬のオリンピックを開催するような季節に、夏のオリンピック?
ボートやカヌーや野球なんか、寒いなあ。
でも、マラソンは東京に戻ってくるかも。
と、ここまで書いてダイヤモンド・オンラインを見たら、スポーツライターの小林信也さんが「10~11月開催」を主張されていました。
延期したとしても「年内には開催」というのがポイントですね。
最後までお付き合いをありがとうございました。
次回の『小骨チェーサー』も、ぜひ読みにいらしてください。