日本の15歳が「読解力不足」と認定…いっそ"スマホ解禁"したら?
3年に一度、結果が出るたびに大騒ぎなのが「PISA」。
今回も「読解力」の順位がさらに下がって、話題となっています。
「このままではマズい」というならいっそ、
学校のスマホを解禁
するのはいかがでしょうか。
専門家の意見は?
毎回話題の「読解力」
「PISA」とはいわば"全世界一斉学力テスト"。経済開発協力機構(OECD)~~早い話が先進国の集まりですね~~の79ヵ国・地域から選ばれた15歳が、みんなで同じ問題を解いて「学習到達度」を測ります。
この調査で毎回なんやかんやと注目されるのが「読解力」のテスト。日本の順位は下がって、上がって、また下がって、今回さらに下がりました。
「日本の生徒は本を読まないから」などと理由づけられてきたところへ、さて、今回。
なんと「ネット上の文章を読み取る力も足りない」と判断されてしまいました。
ネット上の文は「わかりやすい」のに…
これは確かに深刻だと思うんです。
というのも、ネットに上がっている文章って、すぐ別のページへ逃げられちゃうことがないよう、ものすごく読みやすく書かれているから。
たとえば、これは以前も書いたのですが、
世の中には「ブログを指南するブログ」があふれていて、そこには
「結論から書きなさい」とか、
「イラスト・写真を多用しなさい」とか、
「キーワードを散りばめなさい」などのアドバイスが並んでいます。
こうした配慮をするのは、ウェブライターさんなどでも同じこと。本や新聞などと違い、ネット上の文章というものは、「SEO対策」という名の元、かなり丁寧に工夫されています。
当はてなブログでも、その手のことにすごく気を使っているブロガーさんは多いでしょう。
そういう"大甘文章"に満ちているはずのネットに対してさえ苦労しているなら、本や新聞を読んでしっかり理解するなど、もっとハードルが高い。
せめてネット文だけでも、読みこなせるようにならなきゃ。
スマホを解禁すべし
だったら学校で、積極的にネット上の文章を読ませる教育をするしかありません。
ただ、ここでブレーキとなるのが、小中高校のパソコン普及率。
文部科学省の調査によると
教育用コンピュータ(パソコン)は、児童生徒の5.4人に1台しかないようで、全然足りません。だから
スマホを教育現場で使ってはどうか
という話なんです。
内閣府の昨年度の調査だと、中学生の78.0%は自分専用のスマートフォンを持っているといいます(へえ~》。これを学校に持ってこさせて、「ネット読解」の授業に限り使用するというのはどうでしょうか。
もちろんここで考えなければいけないのは、家庭の方針などで、スマホを持っていない子どもたち。
でもその分くらいは、自治体のほうで用意できませんかね?パソコンを増やすより、ずっと安くすみます。なんせブラウザだけインストールされていればいいんだから。
※各家庭の経済的事情などへの丁寧な配慮は、もちろん必要ですよ!
専門家はどう考える?
メディアなどが教育について論ずるときは、識者に当たるのがお約束。そう思ってググってみたら、こんな意見を発表しておられる方がいました。
ご主張の一部を引用させていただくと
これからの子供たちにいちばん必要なのは、コンピュータを理解すること、そしてそれをいかに使いこなすかということだ。それを真っ先に教えなければならないのが、教育現場ではないだろうか。(中略)
スマホをはじめとするコンピュータをどう使いこなすかを、これから育っていく子供たちに教えなければならない。
このままでは、日本の教育は、子供たちの将来を奪うだけではないか。
「学校でのスマホ解禁」を、本気で考えなければならない時代に差し掛かっているのかもしれません。
この辺りのご意見、毎日のブログで、教育について卓見を述べておられる塾パパさん
にも、ぜひうかがってみたいですね。